クマが
津川雅彦、若しくは
赤木春恵レベルに達しました。(敬称略)
更年期を飛び越え、早くも老年期に突入です。
世のOL様方はこのような時に
自分にご褒美と称して
温泉やらエステやらでリフレッシュするのだと
お洒落雑誌に書いてありました。
これまでご褒美と言えば
喰っちゃ寝ー喰っちゃ寝ーしてた自分にさよなら。
これからは自分磨き。
それでこそOLの端くれ。(あくまでも端くれ)
早速雑誌を頼りに、エステサロンの酵素浴コースに予約をしました。
珍しく休日に外支出する娘を、
鳩が豆鉄砲くらったような顔で見ている両親を尻目に、
颯爽と家を出ました。
そう、今の私は某雑誌の「○○ちゃんOL」そのもの!
通勤着まわし秋ワンピ!(特に意味無)
‥ない。
雑誌の地図通りに車を走らせ、エステサロンを探すも、
行けども行けども住宅ばかり。
そう、だってここは住宅街。
住宅街っていうか、
民家の集まり。
お隣からお隣へと回覧板が行き交い、
あらまぁお味噌がたんないわ!ちょっとお隣から借りてきて!
って習慣が、
今尚受け継がれている雰囲気満点。
そんなノスタルジックな雰囲気にうっかり酔いしれているうちに、
予約の時間が過ぎてしまった為に、
慌ててエステサロンに連絡。
で 「あ、もしもし、先ほど予約をした者なのですが、ちょっとサロンの場所の方がよく分からなくて‥。」
エ 「あっらそうなの〜!で、今どこにいんの?」
で 「あ、えーと、今スナック秘密の花園の前にいます」
エ 「なーに!しげちゃんとこ!んじゃ目の前にいるんじゃなの!あっいた、おーい!」
で 「おー‥い?」
目の前の民家の二階のベランダから、ちぎれんばかりに陽気に手を振る
おばちゃんが見えました。
おばちゃんが見えました。
おばちゃんです。
どう見ても。どう贔屓目に見てもおばちゃん。
いや、おばあちゃん?
明らかに背中におんぶ紐で背負われているのは孫。
エプロンではなく、前掛け。
そして極め付けはかかり過ぎてて危うくパンチになり掛けている
パーマネントスタイル。
イッツパーフェクト。
嫌な予感が脳裏を過りました。まさか。いや、まさか。
エ 「ちょっとーこっちこっち!下から入って待っててー」
で 「はー‥い」
新しいお店が必ずしも美味しい物を提供するとは限りません。
古くてちょっと傾いている位のお店が意外にも美味しい物を食べさせてくれることだってあるのです。
そうそう、それそれ、それでいこう。
取って付けたような悲しい前向き思考を胸に
オープン・ザ・ドーア
エ 「いらっしゃ〜い」 (三枝か)
と、前掛けで手を拭き拭き現れたエステティシャン。(と信じたい)
背中のお孫さん、めっちゃ泣いてますけど。
靴下、微妙に左右お色が違っておりますが。
スカートの下から明らかにレギンスではない、ラクダ色の何かが顔を
出していらっしゃいますが。
そちらはよろしかったでしょうか。
エ 「じゃあね、今からカウンセリングしていくから。」
で 「あ、はい!」
あれ、なんかすごいエステっぽいんじゃない?これ。
エステ行ったことないけど。
いいよいいよーおばちゃんテンション上がってきたよー
エ 「じゃあおばちゃん質問していくからね」
あら台無し。
わたしが痔持ちな事に異様に食い付いてきた事を除いて、
カウンセリングと称した世間話は無事終了し、
いざ酵素浴。
エ 「じゃあ酵素浴ルームに今から行くから」
酵素浴ルームですって!
何て本格的な響き!!
期待度大!!
エ 「家の裏だからねー。こっちこっち」
で 「はいっ」
プレハブ‥。
プレハブに青いペンキで
「酵素浴ルーム」
って、書いてある。
これ絶対おばあちゃん直筆。
エ 「靴脱いであがってねー」
脱ぐんですか?
プレハブの床、酵素の土かなんかで畑みたいになってますけど。
脱ぐのでしょうか?
エ 「あーそうそう、パンツ持ってきたかい?」
で 「パン‥ツ、ですか?」
エ 「あららっ!おばちゃん言うの忘れてたのかしら!」
忘れてましたよ。
パンツなど今履いているので全てですよ。
それ以上でもそれ以下でもありませんよ。
エ 「あー、そうね、んじゃあすっぽんぽんになって。」
すっぽんぽんて。
もうちょっとなんかオブラートにくるんでほしかった。
生まれたままの姿になって、とかね。
一糸纏わぬ姿になって、とかね。
なんかあるでしょうに。
よりによってあなた、
すっぽんぽんて。
なりましたよ。すっぽんぽんに。
そして漬物臭漂う、酵素の砂ん中にもうどうにでもなれ、とばかりに
潜り込みましたよ。
もうここまでくりゃあ臭いのはまぁご愛敬という事で
とりあえず寝れる寝れる、と横になりました。
エ 「どーお?気持ちいいでしょ〜」
で 「え、あ、はい。あったかいですねー」
エ 「下の方の土は凄く熱くなっているのよ〜」
おばあちゃん、そう言いつつ、
そのあっつい土をわたしの首に。
で 「あっち!!っちょっ、ちょっと熱いですね〜」
エ 「そうでしょ〜これがいいのよ!」
いや、断じて良くない。
ま、いいや、しょうがない。
おばあちゃんがこの酵素浴ルームから出ていってから
どうにかしよう。
エ 「おばちゃんはねー別に働くなって言ってるわけじゃないのよ。
ただね、子供もまだ小さいのにお義母さんよろしくお願いしますーってそれはね‥」
何の話でしょうか。
エ 「きよこさんもはじめは専業主婦になりますーなんて言ってたくせに(どうたらこうたら)、大体かずおがビシっと言わないから(なんたらかんたら)」
きよこにかずお。
どちら様でしょう。
結局、最後まで
わたしの首や肩に暑さヘビー級の土をせっせとかけながら
きよこ(どうやら嫁)とかずお(恐らく息子)話。
お嬢さん、
わたしはみのもんたじゃありません。
ノークリック ノーライフ。ささ、おひとつ。
ノークリック ノーライフ。ささ、おひとつ。